健康

遺伝子組み換えってどんなもの?【わかりやすく簡単に解説】

「遺伝子組み換えってどんなもの?“遺伝子組み換えでない”って表示をみるけど、安全なの?危険なの?」

 

本記事ではこのような疑問におこたえします。

 

本記事の内容

・遺伝子組み換えとは
・遺伝子組み換えされた作物
・遺伝子組み換えは安全?危険?
・日本での遺伝子組み換え作物の現状

 

“遺伝子組み換え”はわたしたち日本人にとって、とても身近な存在です。わたしたちの身の回りには遺伝子組み換え食品がたくさんあります。

 

それではさっそくみていきましょう。

 

遺伝子組み換えとは

Genetically modified

 

遺伝子組み換えとは、

・ある生物の遺伝子に別の生物の遺伝子を組み入れる技術のこと。
・遺伝子組み換えは人工的な技術で、自然界では存在しないものができる。

 

 

実際にはないですが、わかりやすくいうと、
人間にウマの遺伝子を組み込むということです。

 

Genetically modified

 

このように異なる種別間で遺伝子の組み換えされたものが、遺伝子組み換え食品となります。

 

遺伝子組み換えの技術は、自然界では絶対にありえない生き物を作り出すことができます。

 

「え!?そんなものがもうあるの?」
と言いたくなりますが、
もうあるんです。

 

 

遺伝子組み換えされた作物

Wheat

たとえば、遺伝子組み換えされた作物にはどんなものがあるのかというと、

 

害虫を殺す成分を作る微生物がいます。
その“害虫を殺す成分を作る”という遺伝子を微生物から取り出して、
たとえばジャガイモに組み入れます。

 

Genetically modified

 

すると、このジャガイモは
“害虫を殺す成分を作る”能力を獲得します。

 

Genetically modified

 

つまり、何が起きるかというと、
この遺伝子組み換えされたジャガイモの種を植えると、もう農薬が必要ありません。

 

ジャガイモが自分で害虫を駆除する成分を
作り出すことができるからです。

 

農薬をかけなくていいなんて、すごいことですよね。これが実際に起きています。

 

でも、その安全性は大丈夫?という指摘があります。

 

農薬って普通、外からかけるものです。
でも作物自体が害虫を殺す成分、いわゆる毒のようなものを作り出せちゃうわけです。
そんなものを食べて大丈夫なのでしょうか?

 

 

遺伝子組み換えは安全?危険?

Security

遺伝子組み換えが安全なのかどうなのか、真っ先に知りたい問題ですよね。

結論からいうと、遺伝子組み換え作物が安全なのかどうかは結局のところわかっていません。

いろいろな意見があります。
安全という意見もあるし、危険という意見もあり、誰もわからないというのが現状です。

 

 

日本での遺伝子組み換え作物の現状

Crop

基本的に国内では禁止されています。
(観賞用の青いバラを除く。)

研究目的での栽培は行われていますが、商業用としての栽培は行われていません。
つまり、遺伝子を組み換えた作物を作って販売するのは基本的に行われていません。

 

しかし、日本では8種類の遺伝子組み換え作物の輸入が認められています。

・大豆
・菜種
・コーン
・ジャガイモ
・綿実
・てんさい
・アルファルファ
・パパイヤ

 

【コーン】
動物の餌になったり、油を抽出したり、デンプンをつくるための品種で穀類に分類されるもの。

【夏に茹でて食べるとうもろこし】
スイートコーンの仲間で、野菜に分類されるもの。スイートコーンに遺伝子組み換えの品種はない。

 

日本は遺伝子組み換え作物の消費大国といわれています。
遺伝子組み換え作物の輸入量はお米の消費量の約2倍というデータがあります。

 

 

 

遺伝子組み換え作物の輸入

【大豆の場合】
日本は大豆の9割をアメリカとブラジルから輸入しています。
ではアメリカの大豆の栽培の状況はどうかというと…

アメリカで栽培されている大豆の9割以上は遺伝子組み換え大豆です。
ブラジルも9割に迫る勢いで増加しています。

 

【コーンの場合】
ほぼすべて
をアメリカから輸入しています。
そのアメリカのコーンの栽培状況は、やはり9割以上が遺伝子組み換えコーンとなっています。

 

【菜種の場合】
9割以上をカナダから輸入しています。カナダでの遺伝子組み換えの栽培は約9割となっています。

 

 

つまり日本は大豆、コーン、菜種のほとんどを輸入していて、そのほとんどが遺伝子組み換えになっているのが現状です。

 

遺伝子組み換え作物はいろいろな食品に混入しており、スーパーやコンビニに出回っています。

 

まとめ

遺伝子組み換えは、種の壁を超える神の領域の技術といわれています。この技術は夢の話ではなく、いま現実におきています。

“遺伝子組み換え”について、特に小さいお子さんがいらっしゃる方にはぜひ知ってほしい問題です。

日本の食環境でなにも考えずに生活していたら、知らないあいだに自分の子どもを病気にさせてしまうかもしれません。

今回、事実のみを記載しました。

安全なのか危険なのか、まだ分かっていない遺伝子組み換え食品について、多くの方に知ってもらうきっかけになったら嬉しいです。

 

参考書籍

・安全な食材は自分でえらぶ
著:野本健司

・大切な人に食べさせたくないもの 食べてほしくないもの
著:南 清貴

ABOUT ME
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元病院勤務の管理栄養士▶現在は0歳児を育てる主婦かーちゃん。離乳食がはじまり食の安全に目覚める。知識は大切な人を守る武器になると思っている。最新の栄養学に興味あり。(学生時代、最新の栄養学を求めてカルフォルニア大学デービス校へ留学。)科学的根拠を求めがち。
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